2016年7月31日日曜日

そのさんびゃくろく

「イベントを開催するという想い」について今日は綴りたいと思います。

過去、バンドを6年ほど経験し、様々なイベントやライブに出演させて頂きました。嬉しいこと、怒ったこと、沢山ありました。その全ては経験になり、今でも自分の心の中に持っている宝物のひとつです。

オーディションにだって何回か出ました。優勝したこともあります。(えっへん)でも、そういうことより、ステージに上がって音を出すということの方が、何倍も何十倍も大切なことで、ワシはステージは自分のものだと思っていました。だからあの頃、ライブの最後には、1人で延々とノイズを鳴らし、ステージに残り続けていたのです。

バンドを辞め、1人で活動するようになり、ライブハウスやクラブから、活動の拠点を画廊やギャラリーに変えました。

最近ではやってないですけど、safarisの時代にお世話になった絵本作家さんやイラストレーターさんの「ライブペイント」で即興演奏することの方が多くなりました。

ライブハウスも、東京タワーのクラブ333で演奏させて頂けたりと、自分にとっては満足できる環境でした。演奏面でも、作詞、作曲、編曲、プロデュースと全て自分でこなすワシにとっては、下手くそだということ以外でストレスはありませんでした。

そんなソロの活動をしていた時に出会った、とあるバンドが大好きになり、iPodでずっと聴いていたのですが、結局ライブへは行けずで活動停止になってしまいました。

すごく残念でした。ワシはライブを観るのが大好きだから。

そんな時、そのバンドのボーカルの方がソロで大阪でイベントに出演するという情報を得て、観に行きました。

ライブを観て衝撃が走りました。身体が雷に打たれたみたいに、ビリビリとひりつきました。その時に抱いた感情が、「この人と一緒に何かしたい」でした。

時は数ヶ月流れ、ワシは大阪から京都へ引っ越し、穏やかに暮らしていました。こっちには友達もいないし、音楽活動自体もほとんどしなくなっていました。引っ越しの際に、エレキギターやエフェクター、その他機材をほぼ全て手放してしまい、手元には1本のエレキギターしか残っていませんでした。

そんな時、またあの大好きなバンドのボーカルの方が、今度は京都でライブをすると知り、観に行こうと思いました。そして思い出したのです。あの「この人と一緒に何かしたい」という気持ちを。

その気持ちを胸に抱き、バスに乗ってライブ会場へ行きました。

失礼だけど、正直に書きます。お客さんがすごく少なかったのです。ワシの心に雷を響かせた音楽を奏でる人の音を聴きに来た人が、すごく少なかったのです。

まあ、日にちや曜日、時間、場所などがほとんどの理由でしょう。でもそれがショックで、この人の音楽をもっと沢山の人に聴いてもらいたいなぁと思いました。

ライブが終わり、帰り際、その人に声をかけました。

「一緒にライブに出てもらえませんか?」

と。物凄く緊張したのを今でも覚えています。そしてその人はすぐに「いいよ」と言って快諾してくれたのです。

それが、「tobaccojuice」「くふき」の松本敏将さんです。ワシの心の一部を変えてくれた大切な人。

そして開かれたのが、El Nagueで開催した『音楽の魔法と不思議なごはんパーティー』でした。

結果は、大盛況でした。沢山のお客さんが、松本さんの音楽に酔いしれ、歓声を上げ、手を叩きました。

すごく嬉しかったです。

それからは、島津田四郎さんを招いて『El Nague 音楽会』というイベントを開催しました。こちらも毎回おかげさまで大盛況です。このイベントを通じて、次回のEl Nague 音楽会に出て頂く「なさげちゃん」もワシの周りではみんなが大好きになってくれたりして、本当に嬉しいです。

根幹は、「ワシの好きな音楽人を、知ってもらう」ということです。

ある人がお目当てでイベントへ来て頂き、知らない他の共演者さんの音楽を聴いて、知って欲しいのです。好きだとかそうではないだとかは個人差がもちろんありますので、そのあたりは仕方ないのですけど、自分が毎回イベントへお誘いさせて頂いているミュージシャン皆様は、間違いありません。ワシの目、耳に狂いはありません。自信があります。だから、イベントへ来てくれるお客さんには、お目当て以外のミュージシャンも注視して欲しいのです。

きっと、よく聴けば新しい発見があります。そしてワシはお招きさせて頂いたミュージシャンの方々を、個人的にもすごく応援することにしています。いや、しているというより、応援したいのです。

だから一度イベントへぜひお越しください。

今日綴ったのは、宣伝というより、なぜ自分がイベントを打つのかということです。そのイベントが失敗したとしても、尻を拭くのはワシ1人です。覚悟は出来てるよ。


次回の『El Nague 音楽会 vol.3』は、ワシの新しいバンド「Echo of the SUN」の初めてのお客さんの前での演奏となります。曲は1人で活動していた頃に作ったり演奏していた過去作が大半ですが、1人で作った時から「いつかはバンドで」と考えて用意していた曲たちなので、ワシにとっては馴染みの曲ばかりです。一体どういう音が当日鳴るのかは分かりませんが、お楽しみにです。


重ね重ねですが、ワシがイベントを打つ理由は、「知ってほしいから」です。知らなかった誰かの音楽を見つけに来てください。

そして、毎回プロの方に来て頂いてのイベントですが、いつかはアマチュアだけで出来るようにしたいです。

そんでもって、「自分のレーベル」を持ちたいという夢が最近できました。

夢はただの夢なのかもしれないけれど。


ほいでは♪