にっSUN 「タワー」
ことばとミュージック / にっSUN 2010年作
小さなねがいを かなえた あの朱い月
願いの未来が おとしたんだ 雨のにおいを
記憶の風景が その月の夜 ながれる頃
ねころんで タワーを見上げたら 雨こぼれた
めじるしの花火が 打ち上がったら すぐにのぼろう
タワーの窓に 見たことない色のそら
タワーの場所は まだだれにも おしえない
ささやかなわらいの 時をきざんだ 蒼い時計
わらいの未来は とどめたんだ 顔も声も
記憶の風景が 日曜の朝 ただよう頃
太陽は あかりと 手をつないで タワーにのぼった
やじるしが アンテナの代わりになったら こだま返そう
タワーの窓に 雷が舞いおどる雲
タワーの先は 天に通じる近道
いのちのタワー でも 死者はそらに いない
なんでもない この暮らしにいる